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 航空身体検査基準/ MEDICAL STANDARD

 空を飛ぶには、飛行機・ヘリコプター免許だけではなく航空身体検査に合格しなければなりません。以下に航空身体検査基準をご紹介しますので、何か気になるという方はパイロットライセンス取得前に是非一度日本の航空身体検査基準を参照してみて下さい。
1.一般
1-1 全身状態
1 身体検査基準
  頭部、顔面、頸部、躯幹又は四肢に航空業務に支障を来すおそれのある奇形、変形又は機能障害がないこと。

2 不適合状態
 2-1 航空業務に支障を来す奇形、変形又は機能障害
 2-2 酸素マスク等航空装具の着用を妨げる奇形、変形又は機能障害

3 検査方法及び検査上の注意
 3-1 術後及び外傷後については、7.運動器系も参照し、機能障害の有無を評価すること。
 3-2 側彎症又は後彎症については、航空業務に支障を来すおそれがなく、呼吸機能低下がないと認められた場合は適合とする。

4 評価上の注意
5 備考
 5-1 何らかの奇形、変形又は機能障害を有する者で、航空業務に支障を来すか否かの評価が困難な場合は、国土交通大臣の判定を受けることが必要である。この場合、臨床経過及び現在の可動域、筋力等の運動機能についての評価等を付して申請すること。
 5-2 上記5-1の者のうち、身体所見に変化する可能性がなく、航空業務に支障を来すおそれがないことが確認されたものは、国土交通大臣の指示により、以後指定医で適合とすることを許可される。
1-2 全身状態2
1 身体検査基準
  航空業務に支障を来すおそれのある過度の肥満がないこと。

2 不適合状態
  航空業務に支障を来すおそれのある過度の肥満

3 検査方法及び検査上の注意
4 評価上の注意

   肥満は、動脈硬化及び心血管系疾患の重要な危険因子の一つであり、体容量指数(BMI)30を超える高度の肥満の場合には、心血管系疾患に関する他の危険因子の有無について検討し、乗務中の急性機能喪失の危険性を勘案して判定すること。また、操縦操作等に支障がないことも評価すること。なお、BMIの算出は、次の式による。      体容量指数(BMI)=体重(Kg)/身長(m)2 

5 備考
1-3 腫瘍
1 身体検査基準
  悪性腫瘍若しくはその既往歴若しくは悪性腫瘍の疑いがないこと又は航空業務に支障を来すおそれのある良性腫瘍がないこと。

2 不適合状態
 2-1 悪性腫瘍又はその疑いがあるもの
 2-2 悪性腫瘍の既往歴があるもの
 2-3 悪性腫瘍に関わる治療中のもの
 2-4 航空業務に支障を来すおそれのある良性腫瘍

3 検査方法及び検査上の注意
  悪性腫瘍の既往歴又は疑いがあるものは、画像検査、腫瘍マーカー等により十分に検討を行うこと。

4 評価上の注意
 4-1 良性腫瘍については、航空業務に支障を来すおそれがないと判断されたものについては適合とする。
 4-2 消化管の内視鏡治療(内視鏡によるポリープ又は粘膜の切除術)により切除した腫瘍が悪性である場合、当該腫瘍が粘膜内癌であること、切除した部分の切り口が断端陰性であること及び消化器専門医の診断により再発等が認められないことが確認されれば、適合とする。

5 備考
 5-1 上記2 不適合状態の者のうち、治療中又は治療後で経過良好であり、当該臓器の機能及び運動機能が航空業務に支障を来すおそれがないと考えられる者が、国土交通大臣の判定を受けようとする場合は、臨床経過、治療内容の詳細(手術を行った場合は、手術記録、癌取扱規約、TNM分類等による病理診断結果、手術後の諸検査結果を含む。)及び再発・転移の徴候を否定する十分な経過観察の所見等(腫瘍マーカー、画像検査等)を付して申請すること。術後の観察期間については、各疾患の項を参照のこと。
 5-2 上記5-1の者のうち、治療後十分な経過観察期間を経て、再発及び転移の所見がないものは、国土交通大臣の指示により、以後指定医で適合とすることを許可される。
1-4 感染症
1 身体検査基準
  重大な感染症又はその疑いがないこと。

2 不適合状態
 2-1 後天性免疫不全症候群(AIDS)
 2-2 ヒト免疫不全症ウイルス(HIV)脳症
 2-3 治療中のHIV感染症
 2-4 活動性のある結核
 2-5 その他航空業務に支障を来すおそれのある感染症

3 検査方法及び検査上の注意
  HIV感染について申告があった場合は、認知機能に異常がなく、AIDSでないことを確認すること。

4 評価上の注意
 4-1 HIV感染症については、認知機能に異常がなく、AIDSでないことが確認されれば適合とする。ただし、治療中のものは不適合とする。
 4-2 肝炎については、4.消化器系4-1消化器疾患を参照のこと。
 4-3 結核については、2.呼吸器系2-1呼吸器疾患も参照し、呼吸機能にも注意すること。
 4-4 「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」で規定されている疾患については、これに従って対応すること。

5 備考
1-5 内分泌及び代謝疾患
1 身体検査基準
  航空業務に支障を来すおそれのある内分泌疾患若しくは代謝疾患又はこれらに基づく臓器障害若しくは機能障害がないこと。

2 不適合状態
 2-1 甲状腺疾患で治療を必要とするもの
 2-2 下垂体疾患、副腎疾患又は副甲状腺疾患
 2-3 常時インスリン又は経口血糖降下薬を必要とする糖尿病
 2-4 痛風又は痛風発作のおそれがある高尿酸血症
 2-5 臓器障害のおそれがある高脂血症
 2-6 腫瘍又はその既往歴若しくは疑いがあるもの
 2-7 内分泌疾患の手術歴のあるもの

3 検査方法及び検査上の注意
 3-1 甲状腺疾患の既往歴があるか、又はその疑いがある場合は、甲状腺機能検査を実施すること。
 3-2 糖代謝異常が疑われる場合は、糖尿病の有無について検討すること。
 3-3 その他の内分泌疾患又は代謝疾患が疑われる場合には、血液検査、画像検査等を行い確認すること。

4 評価上の注意
 4-1 甲状腺疾患(術後及びアイソトープ治療後を含む。)でホルモン補充療法中の者で、薬剤の用法用量が一定した後、少なくとも1ヶ月間経過観察し、FT3、FT4が安定して推移し、かつ、無症状のものは適合とする。
 4-2 甲状腺機能亢進症で、術後又はアイソトープ治療後、FT3、FT4が少なくとも1ヶ月間安定して経過し、かつ、無症状のものは適合とする。
 4-3 チアゾリジン誘導体、ビグアナイド薬、糖吸収阻害薬、DPP-4阻害薬の投与については、投与開始後、少なくとも1ヶ月以上の観察期間を経て、血糖が適切にコントロールされており、薬剤の副作用がない場合には適合とする。この際、食後血糖についても検討し、低血糖及び高血糖の可能性について十分勘案することが必要である。
 4-4 糖尿病による合併症の発症進展抑制のためには、、HbA1cの目標値(日本糖尿病学会ガイドライン)を参考として血糖をコントロールすることが推奨される。
 4-5 痛風及び痛風発作のおそれがある高尿酸血症の者のうち、尿酸排泄薬、尿酸生成阻害薬、酸性尿改善薬を使用開始後、少なくとも2週間以上の経過観察期間を経て、症状及び使用医薬品の副作用がなく、血清尿酸値が安定していることが確認されれば適合とする。
 4-6 脂質異常症の治療のために、スタチン、プロブコール、フィブラート系薬、ニコチン酸系薬、エイコサペント酸エチル(EPA)、植物ステロール、陰イオン交換樹脂又は小腸コレステロールトランスポーター阻害薬を使用する場合には、使用開始後、十分な経過観察期間を経て、血清脂質値が安定し、かつ、使用医薬品の副作用が認められず、高度の動脈硬化所見がないことが安静時心電図、眼底所見、頸部血管雑音等により確認されれば適合とする。
 4-7 腫瘍又はその既往歴若しくは疑いがあるものについては、1.一般1-3腫瘍を参照のこと。

5 備考
 5-1 チアゾリジン誘導体、ビグアナイド薬、糖吸収阻害薬、DPP-4阻害薬以外の薬剤を必要とする糖尿病で、血糖が適切にコントロールされている者が国土交通大臣の判定を受けようとする場合には、血糖及びHbA1cの推移を含む検査結果、合併症(神経障害、眼症及び腎症)の有無、治療内容を含む臨床経過の詳細、血糖日内変動等を付して申請すること。
 5-2 脂質異常症に対して血糖に影響を与える可能性のある薬剤を使用しており、血糖が適切にコントロールされている者が国土交通大臣の判定を受けようとする場合には、血糖及びHbA1cの推移を含む検査結果、合併症の有無、治療内容を含む臨床経過の詳細等を付して申請すること。
 5-3 上記2.不適合状態の者で、下垂体疾患、副腎疾患又は副甲状腺疾患等の内分泌及び代謝疾患の手術歴のある者(内分泌機能が正常となり、治療を必要としなくなった者)が、国土交通大臣の判定を受けようとする場合には、手術記録、手術後の内分泌検査結果及び現症や治療内容を含む臨床経過等を付して申請すること。
 5-4 上記5−1から5−3の者のうち、十分な観察期間を経て経過良好であって、病態等が進行しないと認められるものについては、国土交通大臣の指示により、以後指定医で適合とすることを許可される。
1-6 リウマチ性疾患、膠原病又は免疫不全症
1 身体検査基準
  航空業務に支障を来すおそれのあるリウマチ性疾患、膠原病又は免疫不全症がないこと。

2 不適合状態
 2-1 リウマチ及びリウマチ類縁疾患
 2-2 膠原病及び膠原病類縁疾患
 2-3 先天性又は後天性免疫不全症

3 検査方法及び検査上の注意
  上記疾患が疑われた場合には慎重に判断し、その活動性、併発疾患の有無等を確認すること。

4 評価上の注意
 4-1 上記2-1、2-2又は先天性免疫不全症について、検査結果等を総合的に判断し、その活動性が認められない場合で、航空業務に支障を来すおそれがないと判断される場合は適合とする。
 4-2 後天性免疫不全症候群(AIDS)及びHIV感染症については、1.一般1-4感染症を参照のこと。

5 備考
 5-1 上記2-1、2-2又は先天性免疫不全症の者で、一定の治療で活動性がなく航空業務に支障を来すおそれのある運動器障害のない者が国土交通大臣の判定を受けようとする場合は、治療内容を含む臨床経過、各種検査結果、活動性の有無についての検討や併発疾患の有無についての記録等を付して申請すること。
 5-2 上記5-1の者のうち、十分な観察期間を経て経過良好であって、病態等が進行しないと認められるものについては、国土交通大臣の指示により、以後指定医で適合とすることを許可される。
1-7 アレルギー性疾患
1 身体検査基準
  航空業務に支障を来すおそれのあるアレルギー性疾患がないこと。

2 不適合状態
 2-1 高度の鼻閉を伴うアレルギー性鼻炎
 2-2 アレルギー性結膜炎又はアレルギー性眼瞼炎
 2-3 アレルギー性皮膚疾患

3 検査方法及び検査上の注意
 3-1 気管支喘息については、2.呼吸器系2−1呼吸器疾患を参照のこと。
 3-2 病歴及び問診等により2.不適合状態が疑われる場合には、慎重に検討を行い、必要に応じて耳鼻咽喉科医、眼科医又は皮膚科医の診断により確認すること。

4 評価上の注意
 4-1 上記2の不適合状態については、掻痒、流涙又は鼻汁等の症状が軽微であり、航空業務に支障を来すおそれのない場合は、適合とする。
 4-2 アレルギー性の諸症状が外用薬(点鼻、点眼及びステロイド含有の外用薬を含む。免疫抑制薬はタクロリムス水和剤に限る。)、内服薬(フェキソフェナジン又はロラタジンに限る。)又は減感作療法により抑制されている場合は、適合とする。フェキソフェナジン又はロラタジン以外の内服薬を使用する場合は、鎮静作用のない抗ヒスタミン薬(第二世代の抗ヒスタミン薬に限る。)又は抗アレルギー薬で、過去の使用経験により、眠気・集中力低下等の副作用がないことが指定医又は航空医学に精通している航空会社の産業医により確認されれば適合とする。ただし、フェキソフェナジン又はロラタジン以外の内服薬を服用後少なくとも通常投与間隔の2倍の時間は航空業務に従事してはならない。

5 備考
1-8 睡眠障害
1 身体検査基準
  航空業務に支障を来すおそれのある眠気の原因となる睡眠障害がないこと。

2 不適合状態
 2-1 睡眠時無呼吸・低呼吸症候群
 2-2 その他航空業務に支障を来す睡眠障害

3 検査方法及び検査上の注意
 3-1 問診において、特に周囲からのいびき及び睡眠中の呼吸停止の指摘の有無、日中の過度の眠気の有無を確認すること。問診上、睡眠障害が疑われる場合は、さらにエポワス眠気尺度(ESS)等の検査を実施し、総合的に判断を行うこと。その結果、睡眠時無呼吸症候群を疑う場合は、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)を行い、必要時には覚醒維持検査(MWT)を実施して十分な検討を行うこと。
 3-2 睡眠障害については、基礎疾患(耳鼻咽喉科、呼吸器科、歯科領域等)の有無についても十分な検討を行うこと。
 3-3 PSG検査は、以下の項目について検討を行うこと。
  ・呼吸モニター(鼻・口気流、胸部及び腹部の換気運動)
  ・酸素飽和度(SpO2)
  ・睡眠・覚醒・睡眠深度(脳波、眼球運動、頤筋電図)
  ・心電図検査
 3-4 MWTは20分法で、2時間以上間隔をあけて1日4回行い、覚醒を維持できた時間を測定すること。

4 評価上の注意
 4-1 上記2-1について、PSGの結果、無呼吸低呼吸指数(AHI)≧15であった場合は不適合とする。
 4-2 PSGの結果、5≦AHI<15であった場合、ESSを含む問診を十分に確認し、日中の過度の眠気等がなく航空業務に支障を来すおそれがないと認めた場合は適合とする。
 4-3 睡眠障害に対して睡眠導入薬を使用する場合、酒石酸ゾルピデム及びゾピクロンについては、常習性及び依存性のないこと並びに事前に試用して服用48時間後には眠気・集中力低下がないことを指定医又は航空医学に精通している航空会社の産業医が確認した場合は、その使用を適合とする。ただし、服用後48時間以内は航空業務を行ってはならない。また、上記二つの薬剤以外の使用は不適合である(メラトニンを含む。)。
 4-4 睡眠障害に対してアルコールを使用することは避けるべきである。そのような習慣がある場合には、アルコール依存の有無について注意深く問診すること。

5 備考
 5-1 上記2 不適合状態の者で、治療により改善し、航空業務に支障を来すおそれがないと判断された者が国土交通大臣の判定を受けようとする場合は、問診内容及び治療内容を含む臨床経過並びに治療前後のPSG検査結果及びMWT結果を付して申請すること。なお、マウスピース又はn−CPAPを使用している場合には、コンプライアンスについても記載すること。また、PSG及びMWTの方法については、3.検査方法及び検査上の注意を参照のこと。
 5-2 上記5-1の者のうち、十分な経過観察期間を経て経過良好であって、病態等が進行しないと認められるものについては、国土交通大臣の指示により、以後指定医で適合とすることを許可される。
2.呼吸器系へ





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